○氷上格
親友ED
浜辺にて
氷上「○○君。
○○「あ、氷上くん……
氷上「どうして、そんな顔してるんだ。
まさか……
○○「うん、ダメだったみたい……
せっかく応援してくれたのに、ゴメンね。
氷上「チクショー……
そんな話があるもんか!
僕が説得して来る。
○○「いいよ!
そんなことしないで!
氷上「だって、君はあんなに……
このままじゃ、納得出来ないよ。
○○「ホントに、もう、いいの。
氷上「でも……だって……
じゃあ、僕は……どうしてあげればいい。
○○「大丈夫。
気持ちだけで嬉しいよ。
氷上「すまない……力になるって約束したのに。
僕は、無力だな。
○○「氷上くん……
氷上「そうだ、レポートを書くよ!
君の良いところについて。
それなら何枚だって書ける。
○○「う、うん。
氷上「そして、君がどんなにすばらしい人かを証明する。
だからそんな顔しちゃダメだ。
わかったかい?
○○「……うん、ありがとう。
主人公のことを思い、感情を露にする彼が意外でした。でも、そこにキュン!(笑)
デート後の鉢合わせ(相手は佐伯です)
自宅前にて
○○「ありがとう。
家まで送ってくれて。
佐伯「ああ、通り道だし――ん?
○○「氷上くん……?
氷上「……失敬、邪魔したね。
佐伯「へぇ……
○○「あの、えっと……。
佐伯「モテモテだな。
○○「もう!
そんなんじゃないよ!
佐伯「ジョーダンだ。
じゃあな。
○○(氷上くん……)
自室にて
○○(あっ、氷上くんからだ!)
氷上「……さっきはすまない。
でも誤解したくないんだ。
少し話が出来ないか?
○○「う、うん……。
ちゃんと、話しておきたいことが、あって……今から出てこれるかな。
浜辺にて
○○「氷上くん。
あのね、氷上くんには、友達でいて欲しくて……。
氷上「!!
そうか……うん。
僕はこれから、君の相談相手になろう。
○○「えっ?
氷上「君は彼に恋している。
そうだね?
○○「…………
氷上「何か君の役に立ちたいんだ
そうさせて欲しい。
○○「ありがとう……。
氷上「礼を言うのは早いよ。
僕にはその……恋愛経験がないから。
役に立つかは疑問だ。
それでも、君を応援する。
僕は応援する。
○○「……うん。がんばるよ。
ありがとう……。
氷上「よし!
じゃあ、早速資料を集めてみるよ!
がんばろう!
○○「あ、氷上くん!
行っちゃった……。
学校行事
○クリスマスパーティー
○○「あ、氷上くん。
メリークリスマス!
氷上「メリークリスマス。
いや、そんなことよりも……
こういう場は大事なんだ。
いつもと違う君を彼にアピールしなければ。
健闘を祈る!
○○「は、はい!
○バレンタイン(3種類)
○○「氷上くん!
氷上「○○君。
僕に用でも?
○○「今日はバレンタインデーだよ!
はい、チョコレート。
>手作りチョコ
氷上「こ、これは手作りだろう?
すごいじゃないか!
おすそ分けにあずかるよ。
>高級チョコ
氷上「ありがとう。
なるほど、綺麗な包み紙だ……これなら誰でも喜ぶさ!
>義理チョコ
氷上「校内への菓子の持ち込みは禁止なんだけど……。
今日は特別だ。
健闘を祈る。
○ホワイトデー
氷上「○○君。
これは先月のお返しだ。
○○「ありがとう、氷上くん。
氷上「いいんだ。
それよりも、ちゃんと、彼からも回収しなければ。いいね?
修学旅行
ロビー前にて
氷上「○○君。
何をしているんだい。
とうにみんな……
○○「氷上くん。
いろいろ考えてたら……氷上くんは?
氷上「ああ、僕のスケジュールは強行軍だから、独りで回ろうと……一緒に、回るかい?
○○「うん!
氷上「よし、そうしよう。
しっかり付いてきたまえ。
それでは、出発!
(中略)
1日目終了、ロビー前にて
○○「あー、面白かった!
氷上「ああ、充実した1日だった。
でも、君が望んでいた充実とは少し違う。そうだろう?
○○「うん……でも、氷上くんのおかげでいい思い出が出来たよ。
氷上「それは、僕のほうだ……誰かと回れるとは思っていなかったからね。
ありがとう。
それじゃあ、僕は旅館内の見回りに行ってくるよ。失敬!
デートに誘う
自室にて
氷上「はい、氷上です。
○○「あ、氷上くん?
わたし、○○だけど。
氷上「君か。
どうした、何か用でも?
○○「えっと……。
●月●日に、△△に行かない?
氷上「デートの練習かい?
もちろん、僕でよければ手伝うよ。
○○「じゃあ、●月●日に□□で待ってるね!
氷上「ああ。
それじゃ、当日に。
○○(よかった!
早く●月●日が来ないかなあ……)
デートの評価
>評価◎
氷上「模範的なデートだな。
彼が少しうらやましいよ。
>評価○
氷上「本番もこの調子で頑張りたまえ。
>評価△
氷上「本番に向けて修正すべき点があったな。君もわかっていると思う。
デート後の会話
自宅前
○○「ありがとう。
それじゃ……。
氷上「……戻せないかな。
○○「ん?なに?
氷上「時間を、戻せないかな……。
あの日の浜辺に。
○○「えっ?
氷上「あ、いや、すまない。
何でもないんだ。
そ、それじゃ、失礼する!
○○(……氷上くん?)
デート後(放課後)の相談
「男の人って」(親友)
○○「男の人って、どんな事を考えてるんだろう?
氷上「わかった。
恋愛相談だね?
○○「え?
う、うん、まあ、そうかも。
氷上「よし……うん。
人生をかけて実現する目標……やはり、将来の夢じゃないかな
○○「そ、そう?
氷上「きっとそうだ。
僕はそうだ。
○○「ふぅん……
氷上「恋愛相談だったね……失敬。
○○(氷上くん……)
「男の人って」
○○「男の人って、どんな事考えてるんだろう?
氷上「それは人それぞれだし、時と場合によるよ。
もう少し絞れないか?
○○「じゃあ、今の氷上くんは?
氷上「僕かい?
僕は……
今が、この時間がずっと続けばいいと、考えている。
○○「今が……あ、高校時代ってこと?
氷上「え?
……そうか、そうだね。
僕イコール学校だからね……
「異性の好みについて聞く」(親友)
○○「男の子ってどんな女の子が好きなのかな……。
氷上「待ってくれ……つまり、彼の好みを知りたい、そういう相談だね?
○○「え?
あの……
氷上「よし、僕が彼の好きな女子のタイプを聞いておく。
○○「ええっ!?
いいよ!
氷上「大丈夫、君の名前は出さない。
そうだな、友達の話としておく。
○○「ホントに、いいから!
氷上「そうかい?
遠慮することは無いのに。
「異性の好みについて」
○○「男の人ってどんな女の子が好きなのかな?
氷上「それは……誰かを好きになって、わかるんだと思う。
○○「なるほど……氷上くんは、そうだったの?
氷上「うん……そうだよ。
そしてきっと、一生忘れないと思う。
将来、好みが変わってもね。
○○「氷上くん?
氷上「お願いだから、それ以上聞かないでくれ。
○○(氷上くん……)
「ドキドキする時って」(親友)
○○「氷上くんは、どんな時にドキドキする?
氷上「ドキドキ、つまり慌てるということだろう?
○○「うん、まあそんな感じ。
氷上「慌てるのは余裕が無いからだ。
常に余裕をもって行動すれば、対処のゆとりが生まれ、ドキドキすることも無いよ。
○○「好きな人の前でも?
氷上「も、もちろんさ!
ドキドキなんてするもんか!
ハ、ハハ!
○○(氷上くん、慌ててる?)
「ドキドキする時って」
○○「男の人って、どんな時にドキドキするのかな?
氷上「そ、そうだね……例えば、好きな女子と一緒にいると、ドキドキするんじゃないかな。
○○「うぅん……じゃあ、ドキドキされないと、好かれてないってこと?
氷上「わからないよ……僕はあまりいい例じゃないかもしれない。
僕は、臆病だ。
最近わかったんだ。
きっと、彼とは違う。
○○(氷上くん……)
「女の子らしさについて聞く」(親友)
○○「どうすればもっと女の子らしく見えるかな?
氷上「おっと、恋愛相談だね?
女の子らしく、そうだな……
髪に大きなリボンを結ぶようにしてみたらどうだろう?
○○「大きな……リボンを?
氷上「そうすれば、リボンが目に入るたびに、意識するようになるだろう?
なるべく目立つ色がいい。
○○「う、う〜ん?
氷上「……ダ、ダメかい?
僕はファッションの方は、どうも……
「女の子らしさについて聞く」
○○「もっと、女の子らしくしなきゃだめかな?
氷上「彼に、そう言われたのかい?
○○「うーん。
そういうわけじゃないけど。
氷上「君は……十分に魅力的だ。
○○「本当?
氷上「もちろんだ!
外見だけじゃない。
君は、何ていうか、そう、特別なんだ!
○○「う、うん、ありがとう。
氷上「それがわからないような奴なら、僕は……僕の出る幕は、ないね。
○○(氷上くん……)
「片思いについて聞く」(親友)
○○「片思いって、報われないのかな……。
氷上「そんな弱音は、君の口から聞きたくないな。
○○「でも……
氷上「相手のあることだからね。
思い通りにはならないだろう。
でも、だからこそ価値がある。
そうだろう?
○○「うん……
氷上「簡単な両思いの偶然より、片思いの実績を僕は信じる。
愛情の確かさという意味において。
○○「そっか……うん。
ありがとう!
「片思いについて聞く」
○○「片思いって報われないのかな……。
氷上「……天体観測に似ている。
○○「天体観測?
氷上「目の前に見えるのに、何億光年も遠いんだ。
決して、手は届かない。
最近、星を見ていると、そんなことを思うよ。
○○(氷上くん どうしたんだろう?)
「恋してる?」(親友)
○○「氷上くんは、恋してる?
氷上「残念ながらその経験は無い。
でも待ってくれ、ちゃんとデータはそろえた。
○○「データ?
氷上「ああ、君の相談に乗ると言った以上、責任があるからね!
片思いからハッピーエンドを迎える確率は7割以上。
初めは敵同士のような仲でも5割以上の確率で恋仲になる。
ただ、この場合どちらかが死んでしまうことも多い。
○○「死んじゃうの!?
氷上「ああ、そうなんだ。
世界の名作文学100冊をソースに分析したんだけど……200冊にしてみようか?
○○「…………
「恋してる?」
○○「今、恋してる?
氷上「!!
……どうしてだい?
○○「氷上くんも、好きな人がいるのかなって。
氷上「答えたくない。
○○「そっか、ゴメン……
氷上「今の僕には関係ない。
僕は生徒会と勉強だけの、つまらない奴だ。
○○「そんな!
氷上くんは、素敵だと思うよ?
氷上「じゃあ、どうして……いや、いいんだ。
この話はもうやめたい。
○○(氷上くん……)
「キスについて聞く」(親友)
○○「氷上くんはキスってどう思う?
氷上「キ!
……キスというと、つまり一年の五月の、アレかい?
○○「あれって?
……あ!
氷上「あ、あれは事故だ!
君のこれからの恋愛に対して なんら影響を与えない。
○○「う、うん。
わかった。
氷上「大丈夫!
僕らさえ忘れてしまえば、無かったことに出来るさ。
よし、僕はもう忘れた!
君はどう?
ハハ、ハハハハ。
○○(氷上くん すごく動揺してる……)
「キスについて聞く」
○○「氷上くんはキスってどう思う?
氷上「以前の……あのことかい?
○○「あのことって?
……あ!
氷上「忘れていたみたいだね。
それでいいんだ。
覚えている方がおかしいよ。
○○「わたしは、あの……
氷上「僕も、もう忘れる。
僕らが忘れてしまえば、無かったことになる。
なにも、起こらなかったんだよ……
○○「氷上くん……
「スキンシップについて聞く」(親友)
○○「もっとスキンシップしたほうがいいのかな?
氷上「そうだな、したいだけすればいいと思うよ。
○○「で、でもね?
あんまり度が過ぎると……
氷上「いいじゃないか。
無理やりされるのも、僕は嫌いじゃない。
愛情を感じるよ。
○○「そ、そうなんだ……
氷上「もっとも、父や母が聞いたら、調子に乗るから、絶対に言わないけどね。
○○(家族の話だったんだ……)
「スキンシップについて聞く」
○○「もっと、うまくスキンシップできるようになりたいな。
氷上「え?
そ、そう……上手く、いくといいね。
○○「氷上くん?
氷上「すまない。
ほら、僕は堅物だろ?
あまり、免疫が無いんだな。
そういう話題に。
○○「そう……ゴメンね。
氷上「いいんだ。
でも、想像させないで欲しい。
君と彼と……いや。
○○(氷上くん……)
「男女の友情って」(親友)
○○「男女の友情ってどう思う?
氷上「誰と誰の話だい?
○○「もちろん氷上くんと私だよ。
氷上「そうか。僕も一応君の役に立っているんだな。
なんだか嬉しいよ。
○○「どうして?
氷上「僕のことを変なヤツという人は多かったからね。
こうやって相談してくれる友達がいる。
それが嬉しいんだ。
○○(氷上くん……)
「男女の友情って」
○○「男女の友情ってどう思う?
氷上「友情は、素晴らしいものだ。
何事にも変えがたい、性別なんて関係ない。
○○「うん、そうだよね。
氷上「そう、思っていた。
でも……
今、僕は知っている。
友情は、残酷だ。
○○「……友情が、残酷?
氷上「友情は、僕にウソをつかせる。
だから残酷だ。
○○(氷上くん……)